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口腔ケアを拒否される介護職と、スムーズにケアできる介護職。その違いは?(2016年2月18日)
いま、高齢者とのコミュニケーションの取り方に悩んでいる人が増えているとのこと。何に気をつけて高齢者とコミュニケーションを取ればよいかが、新聞で紹介されていました(*)。言葉はゆっくり簡潔に。一呼吸待つ。通常10秒で終えるやりとりに15秒かける。本人の気持ちをくむ。記事ではそんな心得が紹介されています。
毎日のように高齢者と接している介護職は、コミュニケーションを取るのが上手なはずです。しかし、業務に追われることが多い介護の現場。「一呼吸待つ」「本人の気持ちをくむ」といった配慮は、実はなかなか難しいかもしれません。
たとえば、介護職Aさんが声かけをして口腔ケアをしようとしても、拒否が強くて口を開けてすらくれない高齢者Cさん。介護職Bさんが声かけをすると、スムーズに口腔ケアを行うことができます。なぜでしょうか。文字にすると同じ「声かけをする」ですが、その内容が違っているからです。
介護職Aさんは、ベッドに近づきながら「Cさん、口腔ケアをしましょう」と声をかけます。Cさんが何も答えないうちに、介護職Aさんは手袋をはめた手を近づけ、「はい、口を開けてくださいね」と言います。Cさんは手袋をした手が近づいたので驚き、急いで口を閉じました。介護職Aさんは「Cさん、口を開けてください」と手袋をした手で、口を開けようとします。Cさんはますます驚き、介護職Aさんの手を払いのけました。
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