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高齢者の痛みが和らぐ「楽しい時間」と「タッチケア」の効果とは?(2019年8月29日)
楽しさを感じていると忘れる「痛み」の不思議
高齢者には、体のあちこちに痛みを持つ人が少なくありません。始終、痛みを訴える人に、介護職として対応に苦労することもあることと思います。一方で、日頃、強い痛みを訴えている高齢者が、外出レクリエーションなどに参加すると、ケロリとして笑顔で過ごしているのを見たことはないでしょうか。
あるいは、普段、痛くて手が動せかないと言っている人が、施設を訪れた小学生から笑顔で握手を求められて、さっと手を伸ばす姿なども。「うれしいこと、楽しいことなら痛みを忘れる」高齢者は、介護現場でしばしば見かけるように思います。
これは決して、その高齢者が普段、大げさに痛みを訴えているということではありません。痛みとは不思議なもので、本人が好きなこと、楽しいことをしていると軽減されることが多いのです。
つまり、「痛み」は身体的な要因から起こるだけでなく、精神的な要因によって強く感じたり、薄らいだりすることがあるということです。
身体的な要因から来る痛みは、医療で対応する領域です。薬や注射などの治療によって、軽減できることも多いでしょう。しかし、精神的な要因によって生じる痛みは、医療だけでは十分に対応できません。薬物などの治療だけでなく、ケアの力で軽減することも必要になるでしょう。
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