◆介護業界のいま
◆MIYASHITA'S EYE
◆介護の仕事
◆介護の資格
◆介護の職場
施設介護職
Job----介護の仕事
しかし、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などのうち、ユニット式※1ではない施設では、大勢の入所者を決められた人数の職員で介護するため、じっくり話を聞いたり、入所者のペースに合わせて対応したりといった個別介護が難しい場合もあります。
※1 全室個室の施設で、10室程度を1ユニットとしてリビングスペースを設け、リビングスペースを取り囲むように個室を配置した形式。目の行き届く人数を決まった職員が介護し、入所者のペース、気持ちに合わせた介護を提供する。
◆仕事内容は?
食事や入浴、排泄等、生活全般を支援
入所施設は、入所している高齢者にとっては生活の場。施設の特性により、介護の方針に違いはありますが、基本的には「本人ができない部分をサポートする」のが介護職員の仕事です。具体的には、食事介助(食べるのを見守る、手伝う)、移動介助(歩く・車イスで移動するのを見守る、手伝う)、入浴介助(入浴するのを見守る、手伝う)、排泄介助(トイレに行くのを見守る、手伝う、オムツを交換する)などを行います。
一方で、特にユニット式でない大規模施設は入所者のペースや気持ちに合わせて、じっくり介護するのが難しい場合もあります。じっくり介護したいというかたは、入所施設の中でも、入所者が5~8人である認知症グループホームのようなこぢんまりとした職場を選ぶとよいでしょう。
◆雇用形態は?
6割強が正社員雇用
介護労働安定センターの調査によれば、介護職員の雇用形態(調査では「就業形態」)は、正社員64.9%、非正社員34.3%※2。無資格のかたや、ホームヘルパー2級で介護実務経験がないかたは、最初は非正社員での雇用が多いと思います。そこから実務経験、実績を積んで、評価されれば正社員として雇用するという施設もあります。
ホームヘルパー2級でも十分な介護実務経験があるかたや、介護福祉士のかたは正社員で雇用されやすいようです。特に2009年4月の介護報酬改定で、介護福祉士をたくさん雇用している事業所には報酬加算が付くようになったため、介護福祉士へのニーズが高まっています。
※2介護労働安定センター「平成20年度介護労働者の就業実態と就業意識調査」の結果より。この調査における介護職員とは、訪問介護以外の介護保険法の指定介護事業所で働き、直接介護を行う人をいう(看護職は含まない)
◆必要な資格は?
無資格OK。でもホームヘルパー2級以上がベター
介護保険制度上、施設の介護職員に必要な資格はありません。無資格でも働くことができます。しかし、景気後退による求職難から介護業界への転職希望者が増えてこともあり、実態としてはホームヘルパー2級修了以上を望む求人が増えつつあります。これから介護業界への転職を考えている方は、ホームヘルパー2級研修を受講されてから転職活動をすることをおすすめします。
◆勤務時間は?
早番、日勤、遅番、夜勤の24時間4交替制
24時間介護を提供する入所施設は、早番(7時頃~16時頃)、日勤(9時頃~18時頃)、遅番(11時頃~20時頃)、夜勤(17時頃~翌10時頃)の4交替勤務が基本です。夜勤は月4~6回程度。未経験者は就職後、仕事に慣れた1~2ヶ月目頃から夜勤が勤務シフトに組まれることが多いようです。介護労働安定センターの調査によると、介護職員の1ヶ月の実労働時間は144.4時間でした※2。
◆給与は?
夜勤手当込みで20万円前後?
介護労働安定センターの調査によると、介護職員の通常月の税込み月収は、月給17万500円 、時間給881円となっています※3。
夜勤手当は、支給していない施設もありますが、4000~6000円/回という施設が一般的。支払われている賃金は、実態としては夜勤手当を含めて約19万円~21万円といったところでしょうか。
※3 介護労働安定センター「平成20年度介護労働者の就業実態と就業意識調査」の結果より
◆どんな人に向いてる?
協調性、積極性のある人施設ではチームで介護していくので、一番には協調性のある人。どんなに有益な理論を学んできたとしても、自分のやり方が一番だ、と聞く耳を持たないようでは困ります。次に、同僚、先輩から手取り足取り教えてもらわなくても、自分からどんどん学んでいこうと積極性のある人。忙しい施設の日々の中では、教えてもらわなくてはできない、ではなく、できるようになるためにどんどん聞いて覚えていく姿勢が大切です。